【おすすめ名盤 17】小沢健二『指さえも/ダイスを転がせ』
小沢健二『指さえも/ダイスを転がせ』(1997年)
【収録曲】
1. back to back
2. ダイスを転がせ
3. 指さえも
4. 流星ビバップ
今回は小沢健二さんの16枚目のシングル盤を紹介。
「指さえも」と「ダイスを転がせ」の両A面シングルでありながら、カップリング曲の「back to back」が1曲目と特殊な曲順となっていますが、収録曲4曲の流れを優先したものと考えられます。小沢健二さんの十八番である賑やかなソウルミュージックからは一旦離れ、ヒップホップやポストパンク、ジャズなどを実験的に取り入れ、ポップミュージックに消化しています。また、この8cmシングル盤は現在廃盤でアルバムにも収録されず、オークション等で高値で取引されるなど入手困難となっています。
僕は週末の夜中によく散歩をする。
CDTVという音楽番組の「アーティストのお墨付き」というコーナーで、星野源さんがAirPods(アップルのワイアレスイヤホン)を紹介していた。夜中に1人散歩しながら、無線のイヤホンで快適に好きな音楽を聴き、アイスクリームを買って食べると言う。それになぜがとても憧れてしまい、翌日即AirPodsを買った。そこから散歩が好きになった。夜中に近くのコンビニへ酎ハイとおつまみを買いに行くのに、AirPodsを付けてわざわざゆっくり歩いて行く。そのほんの15分くらいの時間に『指さえも/ダイスを転がせ』がジャストサイズで、いつもこれをチョイスする。
ざっくり流れを説明すると、「back to back」で夜中に無茶して散歩に出るというちょっとイケてない弱い自分に向き合い、「ダイスを転がせ」でそんな自分を一生懸命鼓舞し、「指さえも」で酔っぱらったように散歩に幸福感を感じてきて、「流星ビバップ」で散歩のエンディングを迎えることを儚く思う。この15分間の散歩に無理やりストーリーをつけて完結させる。そんな意図で作られた訳ではないかもしれないが、聴き方は自由だし散歩中1人で心がウキウキする。
小さな幸せって意外なところに結構あるものですね。
参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
スパスパ弧唄
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