【おすすめ名盤 33】荒井由実『MISSLIM』
荒井由実『MISSLIM』(1974年)
【収録曲】
1. 生まれた街で
2. 瞳を閉じて
3. やさしさに包まれたなら
4. 海を見ていた午後
5. 12月の雨
6. あなただけのもの
7. 魔法の鏡
8. たぶんあなたはむかえに来ない
9. 私のフランソワーズ
10. 旅立つ秋
今回のアルバムは荒井由美さんのセカンドアルバムを紹介。
このアルバム、参加しているメンバーが今から考えると恐ろしい。後に夫となるキーボード松任谷正隆さん、ギターに鈴木茂さん、ベースに細野晴臣さん、コーラスに山下達郎さん等々、凄すぎるメンツがさりげなく揃っています。当時の未来志向の若者達が、日本の音楽界に新しい風を吹かそうとしていることが、音からひしひしと伝わってきます。当時の流行歌事情を考えると、リリースされたリアルタイムで聴いた方々は、荒井由美さんの音楽に対し、どの様に反応していたのかすごく気になります。自分だったら、理解出来ずに安心できる流行歌にすがっていたか、もしくは「これこそが本物の音楽なのだ!」と高らかに叫んでいたか。
ここからは、「ドルフィン」というレストランついて。
4曲目の「海を見ていた午後」の詩の一節に "山手のドルフィンは 静かなレストラン" とあるが、実際にモチーフとなった「ドルフィン」とういう店が、横浜の根岸という場所にある。3年前に友人とフジロックに参戦するため、新潟の苗場スキー場まで行った帰りに、車でここへ寄り道した。横浜独特の風情ある住宅街に沿って丘を登って行くと、外観の印象的なこの店がある。本来であれば小綺麗な格好をして、カップルで来る様な所ではあるが、男2人でTシャツに短パン、クロックスという格好で入った。(フジロックで泥だらけになったので…)
ここでは「ドルフィンソーダ」を注文すると、「海を見ていた午後」1曲のアナログレコードを店内で流してもらえる。
これまた初めての体験で、いわゆる「聖地」と呼ばれる場所で作品を実際に聴くと、想像以上に曲の中の生きた血を感じ取れるものなんですね。自分の家で妄想しながら聴くのもいいですが、なんせ作者が40年以上前に見た本物の港の景色なんですから。作品も時代を超えて、そのまま生きていると思った。1曲を聴く時間は、ソーダの泡が弾けて消えるように一瞬に感じたが、確かな刺激を与えてくれた。
https://m.youtube.com/watch?v=kRlFCv1LGbg
参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
スパスパ弧唄
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