【おすすめ名盤 42】Lee Morgan『Lee Morgan Vol.3』
Lee Morgan『Lee Morgan Vol.3』(1957年録音)
【収録曲】
1. Hasaan's Dream
2. Domingo
3. I Remember Clifford
4. Mesabi Chant
5. Tip-Toeing
6. Tip-Toeing (Alternate Take) [Bonus Track]
【演奏メンバー】
Lee Morgan (トランペット)
Benny Golson (テナー・サックス)
Gigi Gryce (アルト・サックス、フルート)
Wynton Kelly (ピアノ)
Paul Chambers (ベース)
Charlie Persip (ドラムス)
今回は "トランペットの神童" 、リー・モーガンのアルバムを紹介。
リー・モーガンは、ジャズトランペッター界のヒーローであるクリフォード・ブラウンに憧れ、若い頃からその才能を発揮。20歳にも満たない段階で、ジャズの名門レーベルであるブルーノート・レコードからデビューし、一躍スターの座へと駆け上がりました。3曲目の「I Remember Clifford」では、1956年に自動車事故で他界してしまったクリフォード・ブラウンへの追悼の念を込めて、しっかり地に足を付け、高らかにトランペットを吹き上げています。演奏の僅かな不安定さが、また哀愁を引き立たせている。この時まだ弱冠18歳。
リー・モーガンにスポットが当たりがちですが、ここからは演奏にも参加している、ベニー・ゴルソンに注目したい。
ベニー・ゴルソンはテナー・サックス奏者であり、作曲家・編曲家でもあります。今回紹介のアルバムに関しても、全曲彼が作曲・アレンジを担当。作曲した作品は、「I Remember Clifford」が象徴されるように、哀愁を帯びながらも親しみやく、アンサンブルを意識したメロディーが特徴。このアルバムの曲以外にも「Whisper Not」「Stablemates」「Five Spot After Dark」、ジャズ・メッセンジャーズの超名盤『Moanin'』収録の「Are You Real」「Blues March」など、作曲した多くが、ジャズのスタンダードとして今でも愛されています。
そして特に着目すべきは、それぞれの楽器の役割を計算し尽くしたアレンジ力。例えば「I Remember Clifford」で言うと、リー・モーガンがトランペットでテーマのメロディーを吹く後ろで、サックス2本が絶妙なハーモニーで合いの手を入れていきます。また、聴いただけでベニー・ゴルソンによるものだとわかってしまう程、特徴的な音の重ね方。「ゴルソンハーモニー」と名前が付くのも納得です。このようなバックの支えにより、フロントマンを立派に引き立てています。
どんなスターでも、1人の力では決してスターにはなり得ないんだなと。
追記:
遅くなりましたが、I Remember 志村けんさん
I Remember Clifford (Rudy Van Gelder Edition; 2007 Digital Remaster)
小学校6年生の頃、初めて買った思い出のギターピック
↓↓↓
参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
スパスパ弧唄
参考リンク