スパスパ弧唄の音楽小旅行

〜日々を彩る音楽名盤紹介ブログ〜

【おすすめ名盤 73】BUMP OF CHICKEN『THE LIVING DEAD』

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BUMP OF CHICKENTHE LIVING DEAD』(2000年)

【収録曲】

1. Opening

2. グングニル

3. ベストピクチャー

4. 続・くだらない唄

5. ランプ

6. K

7. リリィ

8. Ever lasting lie

9. グロリアスレボリューション

10. Ending

 

 

今回は、BUMP OF CHICKENのインディーズ時代2枚目のアルバムを紹介。

「Opening」で、とある人物が涙を落とす君へ話しかけ、2曲目以降の “いくつかの物語“ をプレゼントし、「Ending」で再度話しかけるという構成のコンセプト・アルバム。BUMP OF CHICKENは、僕のような30代前後の世代には、中学・高校と青春ど真ん中の多感な時期に周りでとても流行っていたので、避けては通れないくらい影響力がありました。その物語性のある、絵が浮かんでくるような歌詞に皆夢中になっており、特にこのアルバムも人気がありました。

ちなみにインディーズ1作目『FLAME VEIN』収録の「くだらない唄」や、その続編である本作の4曲目「続・くだらない唄」に登場する “タンポポ丘“ は、メンバーの故郷に実際に存在するらしいです。

 

 

ここからは、「くだらない」をテーマに。

ゆう飯はんちゃーはんさん (id:hann3) が昨日公開されていた記事を読ませていただいた。その中で紹介されている、一般財団法人 理数教育研究所主催の「算数・数学の自由研究」で受賞した中学2年の男子生徒による論文、『メロスの全力を検証』が本当にいい意味でくだらなくておかしかった。

 

hann3.hatenadiary.jp

 

『メロスの全力を検証』

過去の受賞作品|一般財団法人 理数教育研究所 Rimse

 

この論文では、処刑が決まったメロスが妹の結婚式に参加したいがために、親友のセリヌンティウスを人質にとり、3日間の猶予の中で10里の道を往復するという内容から、そのメロスの頑張りっぷりを文章から読みとって数値化し検証するというもの。結果全く走っていなかったことがわかり、『走れよメロス』の方がタイトルに合っているという皮肉たっぷりのオチで締めている。今回紹介のアルバムの6曲目「K」に出てくる黒猫のように、友人のために命懸けで走っていてほしかったが、そうではなかったみたい。

この論文は「そんなことして何の意味があるの?」と言われてしまいそうでもあるが、そこに意味なんかなくたっていいように思う。

 

戸部田誠さんによる著書『タモリ学』に、タモリさんの以下のような発言が記されている。

 

“意味をずーっと探すから、世界が重苦しくなるんだよ“

“常識的なこと、普通のことが、『おかしいな』と思ってくれればいい。『面白さ』じゃなくて『おかしさ』です“

 

どうしても「生きてる意味ってなんだろう?」などと何かと意味を考えてしまう。やっていることの意味に囚われず、くだらないことはくだらないままで、「現状を肯定すること」が重要なんだとタモリさんの言葉が教えてくれる。いわゆる赤塚不二夫先生から受け継いだ「これでいいのだ」精神。そう思えば、少しは肩の力が抜けて瞬間を楽しく生きられるのではないでしょうか。

 

 

“あのやたらとくだらない唄も唄いながら“(「続・くだらない唄」の一節)

 

 

参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 


スパスパ弧唄

 


参考リンク

Amazon:

THE LIVING DEAD

THE LIVING DEAD

  • アーティスト:BUMP OF CHICKEN
  • 発売日: 2004/04/28
  • メディア: CD
 

 

タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?

タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?

 

 
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