【おすすめ名盤 62】椎名林檎『無罪モラトリアム』
【収録曲】
1. 正しい街
2. 歌舞伎町の女王
3. 丸の内サディスティック
4. 幸福論 (悦楽編)
5. 茜さす帰路照らされど…
6. シドと白昼夢
7. 積木遊び
8. ここでキスして。
9. 同じ夜
10. 警告
11. モルヒネ
今回は椎名林檎さんのデビュー・アルバムを紹介。
本作は僕らのような30歳前後の世代は、みんな青春のどこかのタイミングで必ず通ったんじゃないかというくらい、インパクトを放ったアルバム。ほとんどが椎名林檎さんが10代の頃に作った楽曲で固められており、その初期衝動がシンプルで攻撃的なバンドサウンドで表現されています。楽器を始めたばかりでもカバーしやすいし(実際にバンドスコアはめちゃくちゃ売れたみたいです)、3曲目の「丸の内サディスティック」はジャムセッションの定番曲にまでなっています。
ここからは、「東京」について。
以前、【おすすめ名盤 39】Mr.Children『深海』を紹介した際、「バスの時間が好きな話 part 2」と題して夜行バスの話を取り上げた。この話は、2年前に行った東京行きの夜行バスを思い出しながら書いたもの。今回はその話の続きを。
東京から離れた地に住んでいると、「東京」そのものへの憧れはどうしても強い。日本の流行の中心というか。恥ずかしながら、東京に行く機会がまるでなかったので尚更。早朝に夜行バスが到着し、憧れの地の雨上がりの新しく澄んだ空気を思い切り吸い込む。友人との待ち合わせ場所の東京駅へ着き、路線図を見た。聞き覚えのある駅名がズラリと並んでおり、"駅名のベストアルバム" かと思った。
上野、浅草、銀座、六本木、日本橋、渋谷、新宿、築地、恵比寿…
東京スカイツリー、赤レンガ、皇居、国会議事堂、日比谷音楽堂、東京タワー…
2日間ノープランで東京をひたすら周ったのですが、語るまでもないでしょうが、駅や街ごとにそれぞれ違った世界がありますね。そのどこかに必ず自分を肯定できる居場所を見つけられそうな。光があれば闇もあるでしょうが、それも含めて魅力が膨らむ。こりゃ、東京にまつわる楽曲が日本に溢れるのも納得です。思えば、好きなことをやったらいいと自分を肯定できるようになってきたのも、東京に行ったこの日から。
帰りの夜行バスは当然のように『無罪モラトリアム』をチョイスした。歌舞伎町や丸の内を背に感じながら。
参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
スパスパ弧唄
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