【おすすめ名盤 69】Bob Dylan『Highway 61 Revisited』
Bob Dylan『Highway 61 Revisited』(1965年)
【収録曲】
1. Like A Rolling Stone
2. Tombstone Blues
3. It Takes A Lot To Laugh It Takes A Train To Cry
4. From A Buick 6
5. Ballad Of A Thin Man
6. Queen Jane Approximately
7. Highway 61 Revisited
8. Just Like Tom Thumb's Blues
9. Desolation Row
今回はロック界の詩人、ボブ・ディランの6作目のアルバムを紹介。
本作はロック歴史においての最重要アルバムの1つ。ボブ・ディランはこのアルバムで、これまでのフォーク・サウンド中心のスタイルから、全面的に "ロック・サウンド" へシフトしました。ライブにおいても、アコースティック・ギターの弾き語りスタイルから、バック・バンドを従えエレキ・ギターに持ち替えましたが、従来のファンの手痛いブーイングを受けることとなりました。しかし、結果的には自身の楽曲の表現の幅が格段に広がり、さらに新しいファン層を獲得していきました。1曲目の「Like A Rolling Stone」においては、ロックの歌詞が初めて文学的な評価を得た曲だとも言われています。
そんなロックのレジェンドが2016年にノーベル文学賞を受賞したことは、4年たった今でも衝撃が薄れません。
Like a Rolling Stone - Bob Dylan
ここからは、「ロックの定義」について。
今日は69枚目の紹介ということでロックをテーマに書くことにした。(難しいお題ですが…)
ロックの考え方は大きく「これこそがロック派」と「ロックに境はない派」の2つに分かれると思う。
「これこそがロック派」は、例えば「歪んだギターが図太く鳴っていて、ヴォーカルが感情的にシャウトしてこそロック」などといったような、自分がロックだと信じたものこそロックという考え。
一方「ロックに境はない派」は、「なんだって自分がロックだと思えばロックじゃない?」という考え。
僕はどちらかといえば後者で、今回紹介のアルバムのようにロックは時代の流れの中でどんどん多様化していくもので、極端なことを言うと、そもそもロックに定義もいらないように思う。近年ロックフェスでアイドルの出演が増えてきていることも歓迎するし、ジャズにロックを感じることもある。自分がロックだと感じればロック。転がる石のようにどの方向に行くか読めないのもロック。
「これこそがロック派」というのも気持ちがすごくわかる。ロックに憧れてくると、自分の中の「ロック精神」みたいなものが確立し、それを信じて1本の筋を通しなくなる。それもそれで潔くてかっこいい。
「ロック」というたった一言に、1人1人まるで定義が違うし、自分の個性を映し出す鏡となる。だから皆「ロック」を聴き続けるのでしょうね。
参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
スパスパ弧唄
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