【おすすめ名盤 85】The Zombies『Odessey And Oracle』
The Zombies『Odessey And Oracle』(1968年)
【収録曲】
1. Care Of Cell 44
2. A Rose For Emily
3. Maybe After He's Gone
4. Beechwood Park
5. Brief Candles
6. Hung Up On A Dream
7. Changes
8. I Want Her She Wants Me
9. This Will Be Our Year
10. Butcher's Tale (Western Front 1914)
11. Friends Of Mine
12. Time Of The Season
今回はゾンビーズの2作目のアルバムを紹介。
本作は、ビートルズの『Sgt. Pepper's〜』などからなるサイケデリックムーブメントの影響が、楽曲やジャケットに強く現れています。その分レコーディングに多額の費用がかかり、またセールスも伸び悩みバンドとしての将来も見通しが立たないため、メンバーのうち2人はレコーディング中にも関わらず別の職を見つけ、自分の将来を考え直していました。そのままモチベーションが続く訳もなく、バンドはそのまま解散してしまいました。(バンドだって当然、個々それぞれの心境や目線があるのですね…)
12曲目の「Time Of The Season(邦題: ふたりのシーズン)」は車のCMなど何かと耳にする曲で、印象的なイントロから聴いた事があるという方も多いのではないでしょうか。
The Zombies - Time Of The Season (Lyric Video)
『桐島、部活やめるってよ』という映画は、自分がこれまで最も衝撃を受けた映画のひとつ。
とある高校の10名くらいの学生たちの、学校生活の中でのそれぞれの目線を、章ごとに分け、同じ時間軸で構築し直した、新しい発想の映画。壮大なストーリーがあるわけではないけど、自分が学生だった頃、どういったポジションで、どんな振る舞いをし、どんなふうに周りから思われ、いつも何を考えていたのか、登場するキャラクターたちに自分を重ね、細かい描写に胸をクッと締め付けられながら考えてしまう。なので、学生時代の自分の経験や立ち位置によっては、人それぞれ全く違うシーンを面白いと思うかもしれない。もしくは全くつまらない映画だと思う人もいるでしょう。
神木隆之介さん演じる「前田」は、映画部でゾンビ映画を熱心に撮影するも、クラス内では教室の隅で友達と2人で好きなことをコソコソ語り合うような地味なキャラクター。東出昌大さん演じる「宏樹」は、野球部でクラスの中心グループにいるものの、部活にも久しく参加せず、何にも熱心になれていない自分に気付いていながらも、クールにごまかし続けるようなキャラクター。
その同じクラスでも接点のないような2人の、終盤のワンシーン。
宏樹「将来は映画監督ですか?」
前田「映画監督は無理…」
宏樹「じゃあなんで、こんな汚いカメラ(8mmカメラ)でわざわざ映画?」
前田「それは、うーん。でも時々ね、俺たちが好きな映画と、今自分たちが撮ってる映画が繋がってるんだなって思う時があって。ホントにたまになんだよ。たまになんだけど。いや、それがこうなんか…へへ」
昨日、自分が音楽が好きな理由や、ブログを書く理由など、その「意味」について少し考えた。特に明確な夢があるわけでもなく、その「意味」なんて結局曖昧で、前田が言うように漠然と「何かに繋がっている」気がするだけなんだなと。
参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
スパスパ弧唄
参考リンク