スパスパ弧唄の音楽小旅行

〜日々を彩る音楽名盤紹介ブログ〜

【おすすめ名盤 5】Radiohead『KID A』

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Radiohead『KID A』(2000年)

【収録曲】

1. Everything In Its Right Place

2. Kid A

3. The National Anthem

4. How To Disappear Completely

5. Treefingers

6. Optimistic

7. In Limbo

8. Idioteque

9. Morning Bell

10. Motion Picture Soundtrack

 

今回は20世紀最後のロックの金字塔的アルバム『KID A』。

レディオヘッドアルバムごとにいい意味で予想を裏切るアルバムを発表してきたが、このアルバムでロック史における「ロック」の概念自体が大きく覆ったと言える。

 

と大それたことをよく言われるアルバムであるが、初めて聴いたときはさっぱり意味不明で、初期の名曲「Creep」のようなギターロックでレディオヘッドを好きになった身としては、聴き慣れない電子音と、最小限に貼り付けられたような歌にむしろ拒否反応を起こすほどだった。ギターの音などほとんんど聴こえて来ない。

 

ある日、友人の父親の部屋が高級スピーカーで音楽鑑賞できるようになっており、遊びに行った際、その部屋でこっそり鑑賞会をした。窓に段ボールをテープで貼り付け、真っ暗になるよう光を一切遮断した。友人はベッドで仰向けになり、僕は快適なデスクチェアに座りお互い携帯の電源を切った。100%音楽に集中するためだ。肝心の何を聴くかとなった時に、割と迷いなく『KID A』で合意した。なんとなく真っ暗な雰囲気に合いそうだったから。それぞれ前述の定位置につき、電気を消し、再生ボタンを押して、目を瞑った。

 

そこにはとんでもない世界が待ってた。まぶたの裏が文字どおり宇宙と化した。今までイヤホンで度々聴いてきたはずが、聴いたこともない音でれていた。そこで初めてこのアルバムの真価がわかった気がした。物凄い体験で腰が抜けるほどだった。「音」だけで一つの世界が出来上がっているのだ。

 

その経験をして以来、音楽=ギター至上主義だった偏った自分の音楽の聴き方がまるきり変わった。その後ジャズなどさらに色々な音楽に手を出すようになったのも今考えればこの経験が大きいかもしれない。



内容に関しては、変拍子ポリリズム…色々ありますが、できれば1曲目から最後まで順番に聴いてみて下さいということで。爆音で真っ暗の部屋で目を瞑って。(近所迷惑要注意)

今でも聴くたびに新しい発見があります。是非音の奥にある音を探してみては?

 

 

友人と僕はその部屋で『KID A』を聴く前に曲作りをしていた。聴きを終わった後の第一声、

「もう音楽作るのやめよっか」


 

参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

スパスパ弧唄

 

 

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Kid A [国内盤 / 解説・日本語歌詞付] (XLCDJP782)

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